近藤貴馬(西喜商店 四代目)のブログ

京都の老舗青果店、西喜商店の四代目。㈱セガにて6年間営業職を務めた後、㈱地元カンパニーに入社。「地元のギフト」事業の全国展開を担当。営業のみにとどまらず地域に関わる様々な業務をこなし、2015年に京都にUターン。現在はリノベした京町家に住みながら、西喜商店の事業拡大に取り組む。

八百屋冥利

実はこっそり「野菜の定期宅配」をやっています。

ご自宅や職場まで僕が選んだオススメ野菜&果物セットをおまかせで

定期的に配達しています。今は知り合いのみです。

このサービスを利用いただいているお客さまから、

「西喜商店に関わってから食べることや料理が本当に楽しいです」

というメッセージを突然頂きました。

ありがとうございます。月並みですが、八百屋冥利につきます。

そう言ってもらうために仕事をしていて、その通りの言葉を頂くのは

とてもとてもうれしいです。

 

嬉しくて、衝動で書きたいことを書きたくなりました。

他のお客さまにも言ってもらえますが、「良い野菜」が手元にあるというの

は、自分の体にとって一番の贅沢だと思うんですね。

というのは、食生活が変わって今は不健康どうこう言いますけど、

平均寿命はどんどん伸びているわけで、

それはもちろん医学の進歩の影響が圧倒的に大きいわけですが、

昔の菜食中心の生活でも日本人は長生きしていたわけじゃないですね。

どういうことかというと、昔は物流が発達してなかったから、

食べている野菜なんてその辺の畑でとれた、

人参玉葱大根白菜ほうれん草キャベツネギ、

そんなところだったと思うんです。

今は物流が発達したことに加え、農業の技術も大いに進歩して、

野菜だけでも、味付けなくてもおいしい野菜がたくさん増えてきました。

大根サラダで、なんて言いますけど、昔の大根なんて辛くて

生で食べてもおいしくなかったとは親は言います。

そういう意味でも、おいしい野菜が手元にあるっていうのは贅沢なんです。

フルーツトマトも、紅まどんなも昔はなかった品種ですし、

くらま大根なんてほぼ手に入らないですし。

でも、この贅沢を誰にでもできる贅沢にしなきゃだめなんじゃないですかね。

それが八百屋の仕事なのではないかと常日頃考えています。

お客様の手元においしい野菜が常にあってほしいなと思うのは、

野菜が美味しいと野菜を食べようと思うからです。

野菜はまずいって思ってしまうと野菜食べなくなりますからね。

 

なんでもバランスよく食べることが大事だと思います。

野菜も食べて、お肉も食べて、お米も食べて、お菓子も食べて、

ラーメンも食べて、自分の体を考えてバランスよく食べて、

それがいちばん大事なんじゃないですか。

 

八百屋はその時期にあるいい野菜と果物を、バランスよく提案できる

唯一の仕事です。

心も体もバランスよく生きることが一番大事だと思ってるので、

そのバランスを整えるための仕事ができればといつも思っています。

 

おいしい野菜食べると、気分良くなりますもんね。

それでいいじゃないですか。

気分良く、元気に生きていくのが一番いいと思います。

そういう意識をもった人が一人でも増えてほしいなと思って仕事をしています。

いつもありがとうございます。これからも一人でも多くの人が心も体も

元気になれるような仕事をしていきたいです。