近藤貴馬(西喜商店 四代目)のブログ

京都の老舗青果店、西喜商店の四代目。㈱セガにて6年間営業職を務めた後、㈱地元カンパニーに入社。「地元のギフト」事業の全国展開を担当。営業のみにとどまらず地域に関わる様々な業務をこなし、2015年に京都にUターン。現在はリノベした京町家に住みながら、西喜商店の事業拡大に取り組む。

埋まらない父親との溝

セガレ・セガール復活!とは威勢よく言ってみたものの、

跡継ぎの当事者となった自分は一向に父親とうまく言っていない。

ネガティブなことを書くと一定の人からお叱りを頂戴しますが、

それでも世の中に数多いるであろう、

同じ跡継ぎで悩み葛藤する人の共感、愚痴の捌け口になればと思って

書いてみる。

正直って商売の方はかなり軌道に乗ってきた。

注文も増えてきた。

そして、注文が増えれば増えるほど父親はキレる。

窓口が2つあるとややこしいので、市場への発注は父親が担当している。

少しでも複雑な注文があるとキレる。

例えば果物を熟させておきたいので、3日後にこれをというだけでキレる。

明日分とこんがらがるからキレる。猿だ。申年だ。

メモを取ることを知らない。

記憶という行為を知らない。

 

今日は店を開けてから2年半使っている洗剤の容器と

霧吹き用のスプレーを間違えて切れた。

2年前に言って欲しい。

 

客がほしいと言っているものを売らずに、

自分が売りたいものを売る。そして俺はクレームを受ける。

自分は良いと思ったものが全て。人の意見は知らない。昭和の世界だ。

人の意見を聞かないのではなく、他人に意見があることを知らない。

大変なことだ。

こうなる理由の一つは、彼らは金に困っていないということもあるだろう。

もう自分が死ぬまでの部分は稼いだし。

 

親子で仕事をするというのは本当に大変なことだ。

親にとって自分の息子はいつまでもこどもなのだろう。

今日はいちごを冷蔵庫に入れておけということを3回言われた。

僕もなるべく寄り添おうとは思うが、向こうにその気持ちが無いので難しい。

いまだに八百屋を止めてほしいと思っていることだろう。

死ぬまで分かり合うことはないし、

死なないと問題は解決しないと思う。

 

それでも僕は近藤家を守るために八百屋を続けようと思っている。

それが自分の使命であり、自分にしかできないことだから。

 

多くの跡継ぎの人が同じことで悩んでいると思う。

父親とうまく事業をしている例はほとんど聞いたことが無い。

できることはみんなであるある〜と共感しながら酒を呑むことだけか。

おかんは応援してくれるのにね〜とかマザコン全開させながら。

あるある〜って言ってくれる人、絶賛大募集!